腕を伸ばす力がヘッドスピードを上げる

エンジェルスの大谷選手のバッティングの凄さが際立っています。特に打球のスピードです。

大谷選手は193 cmと高身長です。しかし、パワーに関しては、力自慢の大リーダーには到底叶わないでしょう。

でも、打球のスピードはトップクラスです。なぜでしょう?調べてみました。

バットを芯に当てる才能や技術、また下半身を中心とした軸の回転スピードなど、特別な結果を生み出す理由はいくつもあると思います。

でも、大谷選手の一番すごいところは伸筋を使う能力も人並み外れてすごいからだと思います。

関節を動かす筋肉は屈筋と伸筋に分けることができます。関節を曲げるときに力が入る筋肉が屈筋、関節を伸ばすときに力が入る筋肉が伸筋です。

例えば、肘を曲げて力こぶを作る筋肉(上腕二頭筋)屈筋です。反対に、肘を伸ばすときの筋肉(上腕三頭筋)は伸筋です。同じように、全身の筋肉は屈筋と伸筋でできています。

バッティングで使う筋肉で重要なのは伸筋です。 屈筋を使って縮めた姿勢から、伸筋を使ってボールに向けて一気にパワーを解き放ちます。

ホームランバッターは例外なく、「強い力を持っている伸筋」の筋力が優れていて、その力の強さを熟知している。そしてそれを使う技術があるのだと思います。

右利きの選手が、右腕の伸筋を使う左打者になる理由もここにありのではないかと思います。

でも、スイングで腕を伸ばそうとしても、力が入っているとうまく伸ばすことができません。
よくゴルフの本に「力を抜きなさい」と書いてあるのはこのことではないでしょうか。

ここでいう力とは屈筋の筋肉を使った状態です。難しいのはクラブを握る筋肉は屈筋ですが、「屈筋は屈筋同士、伸筋は伸筋同士で連動する」と言うことです。同時に両方の筋力を使うことはできません。

一つ方法があります。「小指側をしっかり握りなさい」と書いてある本を読んだことがあると思います。伸筋は小指側につながっている(親指は逆に上腕二頭筋につながっている)ためです。

小指側だけ力を入れて、クラブを振ることができれば、自然に腕を伸ばすことが可能です。

なお、ボールを遠くへ飛ばすには、野球と同じく、芯に当てる才能や技術、また下半身を中心とした軸の回転スピードなど、その他の要素を含めた総合的な能力が必要です。

また、ゴルフは10回打って1回めちゃめちゃ大当たりさせるスポーツではなく、10回芯に当てることが必要です。ホームランは要らない。これがまた難しい。

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