ノートルダム大聖堂のファサードは3つの門と28体もの『王のギャラリー』が特徴だ
ノートルダム大聖堂のファサードにある3つの門
ファサードには3つ門があり、それぞれ次にように呼ばれています。
- 右がカテドラルの入口として使われる聖アンヌの門
- 中央が最後の審判の門
- そして左がカテドラルの出口となる聖母の門
出口には 自分の首を抱えた 聖ドニの彫刻
出口の聖母の門の上部には、4人の聖人の彫刻があり、向かって右から2番目が聖ドニことディオニュシウスです。ドニは自分の首を抱えています。
聖ドニはフランスの守護聖人として崇拝されていて、3世紀にパリで初代の司教をつとめていた実在の聖人です。
次のような言い伝えがあります。
皇帝が キリスト教信仰が広布への不安から、ドニに拷問をしてまで改宗を迫ったが、最後まで折れなかった。ついには、「域内でもっとも標高の高いメルクリウスの神殿の前で、彼らを斬首刑に処せよ」との命が下されます。
その丘こそが、モンマルトル、(モン=丘、マルトル=殉教者)です。
首を斬りおとされてもなお、自分の頭を拾い上げ、斬りおとされた頭部が愛と赦しの説教を説いていました。しかしカトラクスの村までたどり着き、ついに息絶えました。ドニを埋葬すると、墓からは小麦などの植物が芽をだしました。
ファサードの上には28体もの『王のギャラリー』がずらっと並んでいます。
全員王冠を被っています。この28体もの彫像は、ダビデ王の父エッサイからヨセフまでのイエスの祖先が諸王として彫られたということです。
フランス革命時、フランスの歴代王と見なされていたので、フランス王家を象徴するとして破壊されました。当時のものは今クリュニー中世美術館に展示されています。