モネも描いているモンソー公園、戦死した息子への追悼の想いニシム・ド・カモンド美術館は貴族の生活を感じられる

3区、マレ地区

2013年、モンマルトルへ行く前に立ち寄り、この後、隣接する「ニシム・ド・カモンド美術館」を見学しました。

東京都から贈られた石灯籠もある不思議な公園 モンソー公園

エトワール凱旋門から1.5キロ、歩いて20分ほど、ほぼ直線です。

だいぶ不思議な公園でした。

ローマ風の神殿、ギリシャの円柱の建造物や、ショパンやモーパッサンなど著名人の彫刻などが園内に置かれ、東京都から贈られた石灯籠もありました。「1982年、パリと東京都の間で友好を祈念し、東京上野の寛永寺にある徳川家治が造らせた石灯籠が移された」ということです。

この公園の付近は特に観光スポットはなく、市民のための本当に静かな公園と言う感じです。

パリの喧騒を忘れさせる静かな公園。モネもこの公園を描いています。

モネは1876年から1878年の間に、モンソー公園の絵を5枚残しています。

晋仏戦争開戦からしばらくロンドンに避難していたモネは、1871年秋に帰国し、郊外に住んでいます。もっぱら絵は、ノルマンディーに出向い描いていましたが、パリにも度々訪れていました。

1876年は、後に再婚するアリス・オシュデの夫、重要なパトロンとなったエルネスト・オシュデと知り合った年です。

さらに1877年にはサン・ラザール駅近くに部屋を借りていたので、モンソー公園まで1キロほどだったので、よく来ていたのだと思います。

ニシム・ド・カモンド美術館

モイズ・ド・カモンド伯爵(1860-1935)の個人邸宅をそのままに残し、大切に保存されている美術館です。

美術館の名前”ニシム”は、第一次世界大戦で戦死した伯爵の息子の名前です。「最愛の息子への追悼の想いから、この邸宅と調度品や芸術品のコレクションすべてをフランス国家に遺贈した」と言うことです。

建物はヴェルサイユ宮殿のプチ・トリアノン宮を見本に建造されたとだけあって、とてもロマンティックです。

エントランスから階段を上がります。

書斎、サロンと続きます。窓の外はモンソー公園です。

何百枚ものお皿、ティーポットやティーカップなどがとてもきれいに飾られています。

トイレとバスタブ、次は図書館です。

最後は、キッチンとダイニング。

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