歩き疲れたら、書店シェイクスピア・アンド・カンパニーでほっと一休み

パリ5区、ノートルダム大聖堂からセーヌ川の左岸に渡って、1,2分と目と鼻の先にある、パリで最も愛されている英語の書店です。
シェイクスピア・アンド・カンパニーはパリで最も愛あれる書店
『シェイクスピア・アンド・カンパニー』は、アメリカ人女性シルヴィア・ビーチが1919年に創業しました。
1941年12月、第二次世界大戦中でナチスによってパリが占領され、実は、1921年からオデオン通り12番地(今のところから約1キロメートル)にあった初代『シェイクスピア・アンド・カンパニー』は閉店します。
その後、1962年のシルヴィア・ビーチの死に際して、別の場所で英語書籍の専門店を営んでいたアメリカ人のジョージ・ウィットマンが「シェイクスピア・アンド・カンパニー」を襲名しました。
シェイクスピア・アンド・カンパニー 若い書き手に、店の手伝いをする代わりに宿を無料で提供することでも知られます。
本の販売だけでなく、英語文学専門の図書室も併設しています。
当時の店主ウィットマンは、この書店を「書店に見せかけた社会主義者のユートピア」と表現し、13基のベッドを具えた宿泊施設を設けたということです。彼は後に「これまでに4万人もの人物がここで寝泊りした」とも語っているそうです。
現在の書店は、二代目となる娘シルヴィア・ウィットマンが店を継ぎ、現在も若者に生活の場を提供しています。アーネスト・ヘミングウェイもその中の一人です。
映画「ミッドナイト・イン・パリ」は「狂騒の20年代」へタイムスリップする。パリにご興味がある方には必見
この映画に、1921年創業のシェイクスピア・アンド・カンパニーなど、パリの名所がいくつもできてきます。パリにご興味がある方には必見でないかと思います。
『ミッドナイト・イン・パリ』は現代と1920年代を行き来するという不思議な映画です。小説家を目指し処女小説の執筆を目指している主人公(ギル)の男性が婚約者とパリを訪れる場面で始まります。
ギルはある夜の12時、酒に酔ってパリの街をうろついていると、突然目の前に一台の車が止まり、車内にいた男女がギルを誘います。連れていかれたパーティで伝説の人物と何人も遭遇します。1920年代のパリに来てしまったのです。時は「狂騒の20年代」と呼ばれた空前の好景気にありました。。。
車内にいたのは、F・スコット・フィッツジェラルド、ジョセフィン・ベイカーです。
フィッツジェラルド夫妻と飲みに入ったバーでは、なんと、アーネスト・ヘミングウェイと出会い、ギルは舞い上がります。。。
フィッツジェラルドと言えば、だいぶ昔、ロバート・レッドフォード主演映画『グレート・ギャツビー』の原作者として知りました。ブラッド・ピット主演の『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』の原作者でもあります。
ジョセフィン・ベイカーは20世紀初頭に現れたジャズ、ポップ歌手で、最初の黒人のスーパースターですね。
シェイクスピア・アンド・カンパニーの中に入ると、膨大な書籍が積み上げられ、学生がもくもくと読書してる
シェイクスピア・アンド・カンパニーの中に入ってぐるっと見て回りました。
あちらこちらで若者が本を読みふけっている姿を見て、「ずっと、シルヴィアは父ジョージのコンセプト”書店に見せかけた社会主義者のユートピア“を守り続けているんだなー」と、何かほっとするものがありました。
書店の中にはいろいろなグッズを売っています。シェイクスピア・アンド・カンパニーのトートバッグを買ってきました。毎週、買い物袋として使っていたのでもうヨレヨレですが。
隣にはカフェもあります。パリの観光に疲れたら、ほっと一休み。是非寄ってみてください。
左下の写真はヨレヨレになった「 トートバッグ 」、右は書店とカフェの入り口です。




