ノートルダム大聖堂は2024年度の復旧を目指す

ノートルダム大聖堂の火災は2019年4月15日でした。

2019年7月 屋根部分は「焼損前の状態に復元」と決定

「複雑な木製の構造を持つ屋根部分は焼損前通りに復元」と決まり、多国籍の大工や職人で構成されるグループが作業に当たっていました。

主に木造の屋根組と鉛の屋根が焼失し、96メートルの尖頭が大聖堂内部、身廊(しんろう、入口から祭壇の前までの中央部分)と袖廊(しゅろう、身廊に対して直角に建てられた部分)が交差する中央交差部に崩れ落ちました。

火災当時、尖頭の周りに作られた足場(当時復旧作業中)の一部は熱で変形し崩壊の危険性があり、尖頭と屋根で使われていた約400トンの鉛が漏出、飛散して周囲を汚染するなど、いろいろと厄介な問題が起こっていました。

また、損傷物は再建に必要な建築部分や研究のための木造部分もあるため、文化省の歴史遺産研究所職員も撤去作業に係わるなど必要以上の労力と時間が必要でした。

2021年2月 修復工事の準備ができた

2020年11月に足場の撤去が無事終了し、12月には大オルガンのパイプ8,000本の取り外しが終わり、ようやく修復工事の準備が整ったのが2021年2月です。この間、コロナウイルス感染症によるロックダウンで作業の中断もありました。

「石」と「屋根材」の調達が始まりました。12世紀から13世紀にパリで砕石された石灰石は、4,100万年から4,800万年前の地層のものです。

身廊上の屋根材は長さ100m、幅が13mという巨大なもので、虫除け対策や乾燥に50年かけられたと言われます。

屋根の木製格子の再建や、火災の炎に包まれて倒壊した尖塔(せんとう)の基礎などに使われるオーク材は2,000本にもなということです。フランス各地の国有地から約半分を調達、残りの半分は「世紀の再建に寄与したい」という多くの声に応えるため、オークの少ない南仏やコルシカの森からも供給しています。なお、2000本という数字は年間のフランス全体の伐採量からすればわずか0.2%程度だそうです。

フランス・ロワール地方のベルセにある旧王室の森の奥深くでも、フランス革命期に植えられた樹齢230年の1本の木が伐採されました。幹の直径は1メートルあまり、高さは20メートル以上だそうです。

集められたオークは、一年から一年半乾燥させ、水分量が30%以下になった後、一年後の2022年秋の工事から投入されます。マクロン大統領が明言した2024年完成まで2年と予断は許さない状況が続いています。

私は2024年を待たず、コロナ過が落ち着いたらとりあえずパリへと思ってます。

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